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Nimbusのロゴ
成功事例

創薬を加速させ、より健康な未来を作る

会社名

Nimbus Therapeutics


業種

製薬


ISV

Nanome

Nimbus Therapeutics: NanomeのVRソリューションとOculusを画期的な薬の設計に活用

Nimbus TherapeuticsがNanomeとOculusを活用して新薬を開発する方法

Nimbus Therapeuticsは生活を一変させる薬の開発を目指して、初期段階の創薬と開発に力を注いでいます。同社の化学者は、病気を引き起こすタンパク質を標的にした小分子化合物を設計しています。ここで、標的とは多数の鍵穴を持つ錠、化合物はそれを開錠する鍵であり、病気の緩和や治療ができる可能性を持つものとお考えください。その後、同社の生物学者が細胞や動物でこうした化合物の試験を行い、人体での効果を判断します。
最近まで、同社のLewis Whitehead博士など創薬の計算化学者には、分子構造設計をチーム内の他の化学者や生物学者にシェアする方法がありませんでした。Whitehead博士はこう言います。「自分の頭の中は完全な3Dですが、同僚が同じ3D世界にいるわけではありません」。ここ数年来、博士はこのギャップを埋めるさまざまな方法を試してきました。最初は3D分子構造モデルの表示と操作が可能なウェブベースのプラットフォームを開発、その次はチームメンバーにプロジェクターと3Dメガネを利用してもらい、大画面で構造を確認できるようにしました。
そして、2018年のアメリカ化学会の学会で出会ったのがNanomeでした。最先端のバーチャルリアリティによる分子構造モデリングソリューションの開発企業です。Nanomeチームからデモ用のOculus VRヘッドセットを手渡してもらった博士は、こう言います。「ヘッドセットを着けた瞬間に、これだと思いました」。
NanomeのVRソリューションは、博士のような計算化学者が用意した構造データとシミュレーションアルゴリズムを取り込み、これをVRで3D可視化できます。これにより、研究者は物理的に分子構造を動かしたり回転させたりしながら詳細を確認できます。こうした情報は、従来の2Dによるソフトウェアや他のシミュレーション機能ではしばしば見落とされてきました。「Nanomeは、化学者がタンパク質の結合部位に関連する小分子を構築できる、没入感のある環境を作っています」とNanomeのCTOを務めるSam Hessenauer氏は言います。「つまり、錠の内側から鍵を作り出せるようなものです」。
NimbusによるVRへの投資

年間数万ドルに上るプロジェクト費用削減の見込み

さらに化合物の市場投入を早めることによる収益増加の可能性も
* 出典: Nimbus

オフィスとリモートでのコラボレーション強化

新型コロナウイルス感染症の流行によりオフィスが閉鎖となる前から、Whitehead博士はNanomeを使い、創薬標的に関するアイデアを同僚に共有していました。従来の2DでのPowerPointスライドを大規模な社内会議で映す代わりに、博士はヘッドセットを装着し、VRの映像を同僚のコンピューター画面にシェアしました。「Oculus Questヘッドセットならケーブルは不要で、コンピューターにつなげる必要もありません。そのため、会議室から別の会議室へと歩き回り、プロジェクトチームとともにすばやくシステムを配置できました」。

コスト削減と重大な発見のスピードアップ

薬が探索研究から臨床試験を経て市販されるまでには長い年月と数百万ドルの費用がかかるものですが、VRによってNimbusはそうした初期段階にかかる時間と一部の関連費用の削減に成功しつつあります。最近では、AMPKβ2酵素という代謝性疾患の治療標的と考えられているノードを評価する際に、Whitehead博士とそのチームはAMPKβ2の巨大分子構造内の薬剤選択性について最適な戦略を確定したと考えていました。ところが、Oculus Questヘッドセットを装着して、タンパク質を動かすシミュレーションをNanomeで見てみたところ、戦略を変更する必要があり、別の合成ベクターのほうが見込みの高いことに気づいたのです。
「こうした構造をVR内で調べることで、別の質問を問いかけ、追加実験を提案し、発想を試して研究を進める機会が得られるのです」とWhitehead博士は言います。彼のチームが12~18か月を要する「リード最適化」のサイクルを短縮し、臨床候補への最速での到達を目指していることを考えると、NanomeとOculusは大きなメリットをもたらします。「AMPKβ2の場合、標的に対して化合物をより活性化できました。こうした判断が、年間数万ドルの節約につながるのです」。

Nimbusが持つ強み

不可能を可能にするシナリオ

大幅なコスト削減

リアルタイムの共同作業

Nanome with Oculus increases our ability to communicate and it increases our productivity. For a drug company to be running one of its chemotypes based on an idea we discovered in VR, well, there’s a lot of money being invested there.”

LEWIS WHITEHEAD, PhD
Nimbus Therapeutics、計算化学部門ディレクター
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